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コーチブログVol.24【一色勇輝】「全日本柔道選手権」

令和7年度全日本柔道選手権

一色勇輝です。

4月29日に日本武道館で全日本柔道選手権が開催され、ALSOKの香川選手が見事優勝を果たしました。

また、日本大学OBからは5名が出場し、そのうち3名が上位に進出しました。

中でも原沢先輩は1年ぶりの試合ながら決勝まで勝ち進み、大健闘されました。

決勝に進出した両選手のインタビューやSNSでの発信を見ていると、この試合のために練られた戦術だけでなく、物事の捉え方・考え方、さらには人生観に至るまで、非常に学びの多い内容ばかりで、大変刺激を受けました。

先日、全日本柔道連盟のコラムに触れる機会があり、嘉納治五郎先生が「文武両道」ではなく「文武不岐」という言葉を用いていたという話を読みました。「文(学問)」と「武(武道)」は本質的に一体であり、切り離せるものではないという意味です。

嘉納先生は、柔道の鍛錬を通じて心身の成長を図ると同時に、その理論や哲学を学問として探求し、「技術だけを磨いても、精神が伴わなければ本当の強さにはならない」と説かれました。理論的な探求を非常に重視されていたことがうかがえます。

柔道における技術の背景には物理的な理論があり、力学や構造の理解が不可欠であるとともに、精神的な強さを支えるには哲学や倫理観が必要だと、私も改めて感じています。

決勝を戦った両選手は、まさに知性と行動力を兼ね備え、「文武不岐」を体現していると強く印象に残りました。

同級生の優勝と、先輩の準優勝という素晴らしい結果に刺激を受けつつ、自分自身も然るべき時に最大の結果を出せるよう、日々の準備を着実に積み重ねていきたいと思います。

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