原沢久喜です。
歳を重ねるにつれて、生き方や考え方はある程度固まってきます。
日常がマンネリ化してしまうため、人生が退屈に感じてしまう。
そんな人も少なくないのではないでしょうか。
私もその1人です。
そんな状況を打破するために新しい刺激を求めて、1ヶ月ほど前からアメリカのテキサスに滞在しています。
ここでは練習とトレーニングを継続しながら、Eastside道場というところの指導にも携わっています。
そしてある日、柔術の重量級世界チャンピオンの Joao Gabriel Rocha選手(ブラジル出身)と会う機会があり、毎週一緒に柔術の練習をすることになりました。
当たり前ですが、高い技術に加えて、フィジカルもあるのでとても強いです。
寝技の強い意地悪な人にいじめられたなんて経験がある人は多いと思いますが、少しその恐怖心を思い出すくらいレベルの差がありました。
ただ彼はすごく優しいので、こちらのレベルに合わせてくれながら、色々なことを教えてくれています。
柔道の世界で重量級の寝技の本格派はあまりいないので、求めていた通りのここでしか味わえない未知の体験ができています。
柔道と柔術の共通点はたくさんありますが、知らないことやできないことのほうが多いため、柔道では無くなりつつあった向上心や探究心が溢れてきます。
また柔道の指導に携わることが、知らぬうちに凝り固まっていたであろう、認識や考え方を客観的に見つめ直すいい機会になっています。
一つ一つに必ず根拠を持って、誰にでも説明できるようにということを心がけて、技術指導や練習方法の提供を行っています。
これまでのよう勝ちに貪欲に、常に自分自身にハードワークを課していた日常とは異なりますが、 ここでの経験が柔道家として、また人間としてもさらに成長させてくれる手応えを感じています。
現状維持ではなく、現状打破の精神を持つことが、自分自身の成長と人生の充実に繋がることを改めて実感しています。